予防接種について
生後1か月頃から予防接種の計画を立て、接種時期が来たらすみやかに受けましょう。予防接種のご案内と予診票をご確認のうえ、ウェブサイトで予約をお取りください。予防接種のさいは母子手帳を必ずご持参ください。母子手帳をお忘れになると、これまでの接種履歴が確認できないため、接種できないことがあります。予防接種についてわからないことがございましたら、遠慮なくご相談ください。
標準的な予防接種のスケジュール
基本的なルール
- 同時接種の本数に制限はありません。ただし、新型コロナワクチンとほかの種類のワクチンの同時接種はできません。
- 異なる種類の注射生ワクチン(MR/水痘/おたふく/BCG)どうしの接種間隔は4週間以上あけます。新型コロナワクチンとほかの種類のワクチンの接種間隔は2週間以上あけます(4週間後/2週間後の同じ曜日に接種可能です)。
- それ以外のワクチンについては接種間隔の制限はありませんが、発熱などの副反応の可能性を考えると、1~2週間あけることをおすすめします。
- 同一種類のワクチンの接種間隔についてはそれぞれ個別に決まっています。
① 生後2か月
Hib①/肺炎球菌①/B型肝炎①/4種混合①/ロタリックス①
② 生後3か月(前回から4週間あける)
Hib②/肺炎球菌②/B型肝炎②/4種混合②/ロタリックス②
③ 生後4か月(前回から4週間あける)
Hib③/肺炎球菌③/4種混合③
④ 生後5か月
BCG(東村山市では月1~2回の集団接種)
⑤ 生後6~7か月
B型肝炎③(B型肝炎①から20週あける)
⑥ 1歳
MR(麻しん風しん)①/水痘(水ぼうそう)①/おたふく(任意接種)①
Hib④/肺炎球菌④(Hib④はHib③から7か月あける)
⑦ 1歳半
4種混合④/水痘②
⑧ 3歳
日本脳炎①②(1~4週間隔で2回)
⑨ 4歳
日本脳炎③(日本脳炎②から6か月以上あける)
⑩ 5~6歳(年長)
MR(麻しん風しん)②/おたふく(任意接種)②
⑪ 9歳以上13歳未満
日本脳炎④
⑫ 11歳以上13歳未満
2種混合(DT=ジフテリア+破傷風)
⑬ 小6~高3女子
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がんなどの予防)①②③
定期接種
予防接種法で接種について努力義務が規定されたワクチンです。接種対象年齢であれば接種費用の自己負担はありません。 東村山市では、定期接種のうちBCG(結核の予防接種)は集団でおこない、それ以外は医療機関で個別におこないます。おもな定期接種のワクチンは以下のとおりです。
Hib(ヒブ)ワクチン
生後2か月から接種します。細菌性髄膜炎(ずいまくえん)や急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)などの重症感染症を予防します。
肺炎球菌ワクチン
生後2か月から接種します。細菌性髄膜炎や細菌性肺炎などの重症感染症を予防します。
B型肝炎ワクチン
生後2か月から接種します。B型肝炎を予防し、将来、肝硬変や肝臓がんを発症するリスクを減らします。
4種混合ワクチン
生後2か月から接種します。ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオの発症を予防します。百日咳は現在でも多くみられ、乳児が感染すると重症化することがあります。
ロタウイルスワクチン
生後2か月から内服で接種します(注射ではありません)。ロタウイルスは冬から春にかけて流行するウイルス性胃腸炎の原因のひとつです。乳幼児が感染すると、激しい下痢や嘔吐による脱水のため重症化することがあります。当院では2回接種のロタリックス®を採用しています。
BCGワクチン
通常、生後5か月以上8か月未満で1回接種します。結核感染を予防するワクチンですが、とくに乳幼児の結核性髄膜炎や粟粒(ぞくりゅう)結核などの重症結核の予防に効果を発揮します。
麻疹・風疹(MR)混合ワクチン
1歳になったら接種します。麻疹(はしか)は感染力が非常に強く、重症化のリスクが高いため、ワクチンによる予防が大切です。風疹ワクチンはお子さんの感染予防だけでなく、お母さんが次のお子さんを妊娠したときの先天性風疹症候群の予防にも重要です。
水痘ワクチン
1歳になったら接種します。水痘(水ぼうそう)も感染力が非常に強く、保育園や学校、家族内で感染することが多いです。
日本脳炎ワクチン
3歳から接種します。死亡率の高い病気ですが、国内での発症は少なくなりました。現在でも、周辺のアジア諸国にはたくさんの患者さんがいます。
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン
小6から高1までの間に3回接種します(初回接種から3回目終了まで6か月程度かかります)。2023年4月から9価のシルガード9Ⓡが定期接種に加わり、高い予防効果が期待できます。おもに子宮頸がんの発症を予防するワクチンです。子宮頸がんは比較的若い女性に多く、毎年1万人以上が罹患し、3,000人近くが亡くなっています。接種されることを強くおすすめします。
任意接種
保護者の判断で接種するワクチンです。医療機関で個別に接種します。おもな任意接種のワクチンは以下のとおりです。接種費用は自己負担ですが、すべて接種することをおすすめします。
おたふくかぜワクチン
1歳になったら接種します。おたふくかぜ(=流行性耳下腺炎、ムンプス)には、ウイルス性髄膜炎や精巣炎・卵巣炎、膵炎、難聴などさまざまな合併症があります。
インフルエンザワクチン
生後6か月から接種できます。13歳未満は2回接種します。感染予防効果はおよそ50%程度ですが、発症しても重症化を予防する効果があります。